インフラ整備の重要性の指摘の中で具体的に10分野におけるアプリケーションを提示したことが注目されている。なお、同報告を受けたEC委員会では、7月に「情報化社会へのヨーロッパの方針:行動計画」を発表した。
NII構想は、アジア諸国においても国家における最重点施策に位置づけ力を入れているところも多い。たとえば、シンガポールが推進中の「IT2000」は、アメリカのNIIより早く1992年に策定されたもので、シンガポールを21世紀までに世界一のインテリジェントアイランドにしようとする構想である。その他、韓国の「超高速情報通信網建設計画」の推進や、マーレシア、香港、インドネシアなどが現在構想具体化しつつあるNII構想がある。
?A GIIの推進
1994年3月、ブエノスアイレスで開催されたITU(国際電気通信連合:International Telecommuication Union)の第1回世界通信開発会議で、アメリカのゴア副大統領はが提唱したGIIでは、「情報スーパーハイウェイを介したGIIの実現によって、全世界の人々がグローバルなコミュニティとしての情報の共有、統合が可能となり、地球という小さな惑星の共有の管理人であるとの意識が得られる」とし、これには、
?@民間投資の奨励
?A競争の促進
?B規制策定の柔軟性
?Cネットワークへの自由なアクセス
?D普遍的サービスの提供
の5つの原則が重要であるとした。
その後、94年7月に開催された先進国首脳会議(ナポリサミット)、同年9月京都で行われた世界電気通信閣僚会議(電気通信サミット)、さらに同9月末の東京での先進主要11か国の情報機器関連団体による「情報産業会議(IIIC)」の第7回総会の開催等、いずれの会議でもGIIが大きな話題となった。
1995年には、2月24日から、ブラッセルにおいてG7[情報通信閣僚会議」が開催され、最終日26日午後に議長総括を採択して閉幕した。ここでは、ITUで提唱された5原則に加え、全ての市民が情報化社会の恩恵を受けることができる機会均等性、多用な言語・文化を配慮したコンテンツの問題、真のグローバルな情報化を進めるた
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